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フランス紅茶の旅②

更新日:2023年8月18日



先月に渡仏したとき、フランスでの紅茶の立ち位置を確認してきました。


いつも講座やセミナーで質問されること。

1番多いのは

「イギリス紅茶とフランス紅茶の違いは?」


2番目に多いのは

「なんでニシダさんは、フランスなの?」

その二つを現地で、じっくりじっくり検証してみました。


今回は一つ目の検証。


「イギリス紅茶とフランス紅茶の違い」

そもそもイギリス紅茶と書いてますが、

イギリスで紅茶を作っているわけではありません。(スコットランドの一部で一箇所だけあるらしいですが、ホントに一箇所だけです)


イギリスで飲まれてる紅茶の殆どが、インド、もしくはスリランカ、中国などからの輸入のものです。

最近は、アフリカが急上昇中。

そして、インドネシアやネパールなどの

アジアでも、紅茶は作られています。


歴史的背景や、食生活の文化から考えると、

イギリスでは濃いめに出したインドのアッサムのような

コクのある紅茶に、ミルクを入れて飲むことが多いです。

最近は、フレーバードティーや、

日本の緑茶も増えてきていますが、それらにもミルクを入れることが、前提に提供されています。


合わせるお菓子はスコーンやショートブレッドなどの小麦粉を使って焼き上げた

さっくり、素朴な焼き菓子が多い。


そして、この素朴なお菓子に合う前提の濃いめに出したミルクティーが多いところが

代表的なイギリス紅茶。でしょうか。




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イギリスのローズベーカリーというティールームでの紅茶とキャロットケーキの様子




対して、フランス紅茶は

ミルクは殆ど入れず。(フランスでは入れているのを見たことがありません)

香りの紅茶(フレーバードティー)やユンナン(プーアール茶)や

ダージリンなどのストレートで飲むのに適したお茶を好む。

そして、時と場合によって、いろんなお茶を飲み、楽しみ方も様々で決まりがない。


合わせるお菓子は、フランス菓子と呼ばれる

マカロンパリジャン(いわゆるカラフルなマカロン)や、ガトーと呼ばれる色とりどりのケーキが多い。

イギリスとは違い、フランスの食文化には

古くから沢山の美味しいお菓子があって、

それに合わせる飲み物として

紅茶がサロンドテで提供されてきました。

今回の滞在でも、その片鱗が色濃く感じられました。




決定的に感じたこと。

それは、楽しみ方とスタイルの違い。

ボルドーの田舎町に滞在した時に訪れた

小さな可愛いティールーム。そこでは、

スコーンと紅茶の提供でした。

「あれ?フランスなのにな。」と、思っていると、その街はイギリスからの移民の方が多いとのこと。なるほど!

この場所で、大きく

イギリスとフランスの違いを感じることが出来ました。



ボルドーで訪れたイギリス式サロンドテの様子



そして、紅茶の文化や、しきたり、形式を慮るイギリスとは違って、フランスではなんでも自由。このサロンドテでは、カップとソーサーがバラバラのデザインで組み合わされてました。

しかもそれがなんだか可愛い。


インテリアのスタイルでも、フランスはセットとか全部同じもので。というのは

なんとなくかっこ悪いという考え方があるように思います。自分のセンスや意思に拘りがある国民性からでしょうか。


パリで流行のセレクトショップなどを訪れると、コンセプトに合わせたデザインの違った家具などのものがステキに組み合わされていたりします。



ボルドーのシャンブルドットでの一コマ。さまざまなチョイスのものたちを一つのセンスで

整合させていくステキなインテリア。


不均等のカッコよさ。フランス流というくくりの中には、そんなことがあるような気がしました。

紅茶の楽しみ方にも、決まりは全くなく、

逆に決めて欲しくないという主張があるのが、フランス流。


現地で実際お茶の時間を楽しんでいる様子を垣間見て、またひとつ納得出来たことでした。


次回は、二つ目の検証をしてみようと思います。










 
 
 

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